ガッタス総括 3

というわけで、今日は決勝の続き。
出場メンバーについての考察を書いてみます。

まず、ガッタスは以前にも2ndの決勝でチードリと戦い0-0からPKで勝利しています。

その時にはピヴォに是ちゃんを置くことで「宇津木めぐみを守備的位置に貼り付ける」という戦法を用いました。

そかし、「是ちゃんピヴォ」ってのは過去のガッタスから考えても、本来のスタイルではないんですよね。
自分達のスタイルを変えて、崩してでも、TEAM dreamに合わせに行ったんだと思います。
それで、一応、「勝利」という結果に結びついたわけですが。

ただ、今回は北澤監督としては、チードリに「王者」としての「本当に強いガッタス」を見せ付けたかったんじゃないか、というのがおいらの考えです。

そのための布石として、監督自ら封印宣言したはずの「2005版ガッタス」とも言える、全員フットサルスタイルでの決勝進出。

これだけでも他の10チームにガッタスの強さを見せ付けることができたと思います。

そして決勝ではチードリが得意な「点を取りまくる」というスタイルにこちらが合わせて、がっぷり四つで組んで戦い、勝利するという、テーマがあったと思います。

まず、ガッタスの目標は「スフィアリーグの年間優勝」ではなく、あくまでも「都大会上位進出」なんです。
(本人たち的には、という話。おいら個人的にはもっとスフィアに全力を傾け、年間王者になってから、より高みを目指し、語ってほしいんですが....)

先日、ガッタスが0-4で敗北した十条クラブでも都大会でいえば1部ギリギリ〜2部トップのレベルなんです。

都大会上位、といえばあれより強いチーム。
例えるならめぐよりワンランク下の選手が全員スタメンみたいなものと戦わなくてはいけないわけで、めぐが自由に仕事をするチードリと真っ向勝負で勝てないようなら、まだまだ目標には届かないってことです。

北澤監督は以前、インタビューで「大会」を「自分が今、どの位置にいるのかを測る『ものさし』みたいなもの」と表現しましたが、まさに今回はガッタスとチードリの力をものさしで測ろうとしたんじゃないかと思います。

そのために選んだスタメンが吉澤ひとみ藤本美貴・あさみ・是永美記
守備職人はひとりもいませんが、全員が得点を期待できるメンバーです。
もちろん、めぐを止めることは期待してません。
相手より1点でも多く点を取ってくることのみを期待したメンバーです。

そして、ゴレイロ辻希美も当然。
今後のガッタスを占う試合なんで、今後もガッタスでゴールを守っていかなきゃいけない辻ちゃんを配置しないと「ものさし」の意味がないですから。


で、1失点目の場面。
よく見ると、阿部絵里恵ちゃんだけじゃなく、高本彩ちゃんもフォローに走ってます。
ガッタスはめぐを3人がかりで止めにいきますが、かわされて失点!

それにしても全員が得点を取る意識が強すぎて、自陣ゴール前に張り付いて守ってる選手がひとりもいません。

是ちゃんなり、よっすぃ〜あたりがひとりゴール前にいただけでも、だいぶ違った気がしますね。
めぐがボール持った瞬間に、3人がほぼ同時にかわされましたからね。

この時、ベンチの北澤監督の表情が写りましたが
「今のは仕方ないなぁ」って感じでしたね。

そして2失点目の超ロング・ループシュート
このときも、失点とは直接関係ないんですが、チードリゴール前にガッタスのフィールドプレイヤーが4人全員集まってるんです。

カウンターくらったらどうする気なんでしょうか!?

ちょっと、「私が決める」みたいな、我が強い選手ばかりを揃えたのがのが裏目に出ました。
(攻める二人をよっすぃ〜ミキティか是ちゃん&あさみにしなかったのが裏目ミキティ&あさみじゃ相性が悪すぎです)

バンドで言えば5人集めたけど、メンバーが全員ギター志望だった、みたいなw


で、浮き足立ってイージーミスからの3失点目。
またもやベンチの北澤監督が写りましたが、今度は怒ってましたね。

そしてハーフタイムに突入ですが、まずは監督は、
「相手が3点取れたってことは、こっちも後半で3点取れるってこと。
とりあえず1点取れば流れは変わるから!」
と鼓舞します。

ここで、中継では音声が入らなかったんですが辻ちゃんが監督に「すいませんでした」って謝ったんでしょうか!?

「ううん、謝んなくったっていい。
ここには点を取ってくれるヤツ、たくさんいるから。
それより後半も行くぞ、行くぞ、行けるか?行け!」

っていう場面があります。

おいら、北澤監督だってこの試合がこんこんのスフィアラストゲームだったっていうのは知ってるし、そこまで鬼じゃないと思います。

本当はガッタスの1点ビハインドくらいまでなら、本来、後半はこんこんで行くつもりだったと思います。

試合開始前から、決勝は前・後半とも辻ちゃんで行くつもりなら、あんなに何度も「行くぞ」って言わないと思うし、ペース配分のこともあるから試合前には本人には伝えると思うし。

ハーフタイム中で感動したのは「暗い顔しないで!集合!」って、里田まいちんが一番声が出てたこと。

(そして、ここからは中継のカメラに写ってなくて参戦した方のレポで知った部分)みうながベンチのいすの上に立って、ガッタスサポに、もっと応援するように煽ったこと。

カントリーのふたりはベンチでも戦ってたんです。

そして後半の試合中は古庄コーチ、北澤監督はこんこんの手を握り、目をみつめながら何かを語りかけていたそうです。
多分、ラストゲームに出場させてやれなかったことへの謝罪の言葉でしょう。

でも、この展開なら仕方ないと思います。

仮に後半にこんこんを起用して無失点に抑えた。
後半にいきなり是ちゃんをピヴォにして3点、もしくは4点入れた。

で、ガッタスが優勝.........して、「優勝という結果」以外に何が残るのか!?

前半10分で3失点したのに、後半はこんこんが無得点に抑えたら、辻ちゃんの立場は?
超攻撃的布陣でも10分で無得点だったのに、是ちゃんひとりに攻めさせて逆転したら、他の3人の立場は?

失うもののほうが多すぎた気がして.....自分達で壊したゲームなら、意地でも、もう一回自分達で「試合」にして来い!
っていう北澤監督のゲキだった気がします、後半スタメンを変えなかったのは。

で、チードリは後半のスタメンにめぐを下げたわけですが、これは温存でもなんでもないでしょう。
彼女だって靭帯損傷しててほんとは試合に出るのもままならない状況だったんですから。

そうした後半のスタメンは約1年前にガッタスに0-5で大敗した時のスタメン。

今回のチードリの優勝が相変わらずのめぐ頼りだったと主張してる方々、後半戦の、とくに始まってから5分間をもう一回見直してください。

ガッタスはあの超攻撃的布陣のままです。
でも、5分間で得点できなかった。

かつてはザルのようだった橘佳奈ちゃんもナイスセーブ連発。
山本サヤカちゃんも守備でナイスフォローしてたし、攻撃でも、西田静香ちゃん、彩ちゃん、えりえちゃんできちんと形になってたし。

1年間で、めちゃくちゃ上手くなってますよ、みんな。
エイベックスの屋上にフットサルコートがあって、いつでも好きなときに練習できる環境は、やっぱりデカいですよ!

で、最後の5分、ついに守備職人、里田まいちん投入で是ちゃんも攻撃参加で2点返したところでタイムアップ!

でも、相手のめぐもケガしてたけど、是ちゃんだってケガしてたんです。
全力で走り回れたのは5分が限界だったのかもしれません。

でもラスト5分のガッタスは最高でした。

最近は、「魅せる」「意図的な」プレーに固執するあまり、ボールを追い掛け回す、泥臭いプレーを敬遠してた節があったんですが、ラスト5分は久々に必死でボールを追う、泥臭いガッタスが見れました。

最近は試合で負けても淡々としてたものでしたが、今回、久々に本気で負けて泣いてるガッタスが見れました。
まいちんなんて号泣してましたからね。

こんこんは今回、試合に出れなかったけど、ガッタスが最近忘れてた、本当に大切なもの、思い出させてくれたんじゃないかなと思います。

幸いにも、まだ年間優勝の可能性はあるわけで、そういう意味でも今回の敗北はすっごい得るものが大きい負けだった気がします。

もう、こんな思いは二度としたくない、と心に誓ったガッタスの本気が5thでは見れることを期待してます。

そして、謎の7月大会で、もう一回こんこんのプレイが見れることも願ってます!


今日のサイン

憂歌団

そろそろ歌手・ミュージシャン編もネタ切れなんで。明日からは芸人さん編です