スフィアリーグ3rdステージ レポ 10

いよいよレポも準決勝第2試合、ガッタス vs carezzaです。

これを書く前に「キックイン!ガロッタス」、そして神の光臨により見ることができた「恋するフットサル」、この2つで選手の細かい表情やプレイを見れたのは収穫でした。

恋サルのデータによればこの2チームの対戦成績
(ガッタス vs carezzaのワンマッチ興行は除く。あくまで複数チームが参加した大会のみ)
ガッタスの4勝0敗2分け。

これを聞いたよっすぃ〜の言葉は
「えぇ〜っ、そうなの!?もっと、どっこいどっこいだと思ってた!」でした。

(ちなみに、おいらもびっくりしました。いかにcarezzaスポフェスGyaOカップといったワンマッチ興行でガッタスに勝っているかが伺えるデータです。)

そして、今回の対戦が、去年の7月大会以来、9ヶ月ぶりの対戦(ワンマッチ除く)となりました。

注目のガッタスのスタメンは辻・里田・石川・是永・あさみ

初戦の前半のスタメンと比べるとまいちん以外の4人が総替えになってます.....

正直、おいらはこの采配は不可解でした。

ゴレイロ辻ちゃんなのはさほど問題ないと思います。

おいらの中でこんこんは努力肌の王さんタイプ。
辻ちゃんは天才肌の長嶋さんタイプ。

もともとプレイヤーとして持ってる性質が真逆なんで、比較すること事態がナンセンスだと思います。

それでも優劣をつける為に比較すれば、ゲームでの安定感・信頼感はこんこんが上。

辻ちゃんがこんこんに勝っている部分は、ここ一番での流れを変えうる雰囲気と、PKでの俊敏性、そして何かやってくれそうな意外性ですね。

ただ、おいらが疑問に思ったのは2点あります。

特に怪我してたわけじゃないのに。やっぱり精神的支柱たるキャプテンがフィールドにいないっていうのは多かれ少なかれ影響あると思うんですが。
よっすぃ〜は絶対的スタメン扱いするべきだと思いました。

  • 本日絶好調のみうなを使わない。

これも不可解。たしか北澤監督は05年の全員フットサルから、06年は進化したガッタス、ということである程度スタメンを固定する、方向に切り替えたのでは?
あの、みうなをこの大一番で使わないなんて......

ここからはおいらの推測ですが、準決勝はゴレイロ含め、1回戦とほぼ総替えのスタメンにすることは前日以前からの決め打ちだったんじゃないでしょうか?
おそらく、北澤監督も、おいらも、大多数の人にとって準決勝の相手がcarezzaなのは想定外だったはず。
それでも、以前から決めたスタメンを貫き通したような気がしました。
なんか、対carezza戦のにおいがしないんですよね。

おいら的には、この日の各人の調子を考慮すると、辻・里田・みうな・吉澤・是永で行って、後半に紺野・あさみ投入なんてのが理想だったと思いますね。

とりあえず、試合は始まり、開始1分。いきなりアクシデント発生!

ドリブル突破を試みた長谷川桃ちゃんと梨華ちゃんが交錯!
しかも、このとき梨華ちゃんの膝がモロに桃ちゃんの太ももに入ります。

これで、桃ちゃんは転倒。しかも倒れたまま立てません.....

そのまま桃ちゃんは負傷退場。
この時、おいらはcarezzaベンチの桃ちゃんに注目してたんですが、桃ちゃんはトレーナーの方に太ももを触られただけで、あまりの痛さに悲鳴をあげてました!

「これはヤバイな.....」
って思ってたら「ピーッ!」ってホイッスルの音がしたんで、あわててコートに目を移したら、小島くるみちゃんの蹴りそこないのような力ないフリーキックガッタスゴールに突き刺さってました。

それまでの過程が見れなかったんで、しばし呆然としてしまいました。

その後、他の方のレポで状況を知り、映像で確認しましたが、あれは防げた失点でしたね。

まず、原因としてくるみんがフリーキックを放った瞬間に、ガッタスの壁は完成してなかった。

壁が2枚なのは戦略なんで仕方ないとして、辻ちゃんはまだ定位置につかず、ファーサイドのポストを掴んだまま、「もうチョイこっち」とか指示出してるし、壁もちょこちょこ微調整ぎみに動いてる間にくるみんに打たれた感じですね。

くるみんのリスタートがスフィアでも屈指のレベルで早いことはおいらでも知ってる知識です。
なら、それに対応できるように、素早く適切な形を作らないと!

スフィアはランニングタイムなんで、きちんと壁を作るまで待ってくれないですし。

これは、普段からそういう意識を持って練習しないといけないことで、いうならばチーム全体の責任ですが。

しかもくるみんのフリーキックはミスキックぎみで威力の弱い低空のシュートだったのに、梨華ちゃん股間をすり抜けたのもまずかった。

梨華ちゃんはラジオでも言ってたけど、さっきの接触プレーで、すでに冷静さを欠いていました。
冷静時なら反応できたかもしれません。
もしくは、辻ちゃんも定位置についていれば間にあった可能性はありましたね。
反応自体はできてましたから。

何にしても悔やまれる1点でしたね。

一方、得点したくるみんは1回戦に続き、飛行機ポーズでパフォーマンス。

そして、接触プレーでの桃ちゃん退場、さらに自分の股下をすり抜けたシュートが決まったことで、さらに冷静さを欠いた梨華ちゃんは、トラップミス、パスミスを連発します。

フットサルは一度ベンチに戻った選手でも、再び試合に出れるんだから、ここは一旦頭を冷やす意味でも、ベンチに戻すべきだったと思いますね。

セオリーなら替わりにみうな
もしくは柴ちゃんを投入して空気を変えるべきだったと思います。

とりあえず、1-0のまま前半終了。

後半のガッタスは辻・吉澤・あさみ・石川・是永という布陣。
みうなを使わなかったのはビックリでしたが、このフィールドプレイヤーなら4人とも得点能力がある、超攻撃的布陣で、とりあえず点を取ろう、という意思は伝わりました。

そして、後半はこんこんと予想したゴレイロは後半も辻ちゃん

ここからはおいらの予想ですが、夏のお台場は、ガッタスゴレイロ辻ちゃんひとりで戦わなければいけないわけで、最近の辻ちゃんに不足しているものは、試合勘・試合経験、そして自信だと思います。
今後、先を見据えてここで辻ちゃんに、それらを与えよう、という北澤監督の意思を感じました。

だから、おいらもこの試合はこのメンバーに賭けよう!と決心しましたね。

後半序盤はあさみにボールを集める戦略。
一度、是ちゃんからあさみにラストパス.......これが決まれば得点間違いなしという場面で、くるみんが必死の戻りでこのパスをカット!

そして、是ちゃんに見せ付けるようにガッツポーズ、そして吠えました!
前半にはまだ笑みも見えたくるみん、この辺りからどんどんエンジンがかり、鬼気迫る表情になってきました。
例えれば、careza初代キャプテン、河辺瞳さんが乗り移ったかのような.....

そして、このキャプテンの気合は伝染し、ゴレイロ赤坂さなえちゃんも鬼神のような表情になってきました。

そうすると、最近の是ちゃんは燃えるんですよね!
密着マークしてくる、くるみんにガンガン、エルボー入れてました!

その後もあさみにボールを集めますが、あさみがボールを持てば100%ドリブル突破してくる、これは常識。

GyaOカップでも、あさみがボールを持った瞬間、フィールドプレイヤー4人中3人があさみを潰しに行く場面が何度もありました。
carezzaのあさみ対策は万全でした。

そして、この時も、是ちゃんがあさみにパスをした瞬間、カレは3人が迷わずあさみの元へ.........

ここで、なんとあさみが是ちゃんへパス!!
見事なワンツーから是ちゃんがシュート決めて同点!

おいらは前々から、あさみはパスを覚えれば進化するって言ってましたが、ついに形になりましたね。
これは嬉しかった。

やっぱり夏の冒険王のキーは辻ちゃんとカントリーだと思うんで、みうなに続きあさみの進化は感動的でした。

そして、この同点ゴールで梨華ちゃんはベンチに戻るわけですが、このまま1-0で負ければ罪の意識にさいなまれるプレッシャーとずっとひとりで戦ってた梨華ちゃん
同点になったことに安堵し、プレッシャーから開放されて、一気に感情が溢れ出し、過呼吸になるくらい泣いたみたいです。
そんな梨華ちゃんの隣で柴ちゃんはずっと声を掛け続けたとか。
これもいい話です。

そして、あさみと交代で出場しようとしたミキティ
しかし、あさみは同点劇の興奮でなかなか交代することに気付かない。

しまいにキレたミキティ
「あさみぃ!!」
と怒鳴ってましたwこれもいい話です。

一方、辻ちゃん
もともと飲み込みはいいほうなんで、どんどん試合感を取り戻し、後半はナイスセーブ連発!
前半感じた危なっかしさは、後半は全く無かったですね。

しかし、後半終了直前、ついにカレのカウンターから、くるみんと辻ちゃんが1 vs 1になってしまう場面が生まれます。

この瞬間はガッタス側の応援席からは悲鳴があがりましたよ!
おいらも寿命縮まる思い.....

しかし、ここで辻ちゃんは思い切った飛び出しでくるみんのシュートコースを完全にふさいで、たまらず正面に放ったくるみんのシュートを手で弾きました!

ベンチで見ていた古庄GKコーチも飛び跳ねるくらいのファインプレー!
思わず泣きそうになりました、よくやった!

しかし、次の瞬間、辻ちゃんイエローカード
微妙ですがペナルティーエリア外、という判定でハンドの反則のため、フリーキックが与えられました。

まぁ、サッカーならレッドカードで一発退場+PKということもありえたんで、FKとイエローで済んで良しとしましょう。

しかし、ここで壁の位置を指示する辻ちゃんに驚愕。
鬼気迫る表情です!
思えば、どんなタイトな試合、どんな苦しい場面でも笑顔を絶やさないのが彼女の特徴であり、魅力でした。

こんなに必死になった辻ちゃんを見たのは初めてでしたね。
そして壁を作るのも早い!
またガッタスはひとつ成長しましたね。

そして、このFKの危機も逃れて、決着は恒例のPKへ。

恋サルのインタビューでは、
吉澤「PKは嫌だった」
小島「どちらかが完敗する結果がよかった」

なんて語ってますが、辻ちゃんゴレイロでのPK突入はガッタス有利、そうおいらは思いました。

ガッタス1番手はあさみ、まぁ問題ないでしょう..........バーに当たり失敗!?
少し嫌な予感が....

カレ1番手はくるみん.........辻ちゃんコースを読むも気迫で成功!

ガッタス2番手は是ちゃん、普段ならPKは辞退する彼女がここで蹴るのは、間違いなくくるみんを意識してのことでしょう!..........成功!

カレ2番手は井本操ちゃん........コースを大きくはずれ失敗、チャンス!

ガッタス3番手はよっすぃ〜..........コースを大きくはずれ失敗!どうした!?
よくPKはじゃんけん、なんて言うけど、それはあくまで枠の中に飛んで、の話ですよ。

カレ3番手は富田麻帆ちゃん.......ののナイスセーブ!失敗、助かった〜w

ガッタス4番手は、責任感から立候補した梨華ちゃん.......例の左下隅にねじりこむ!成功!

カレ4番手はふるけいこ..........成功!う〜ん、しぶといなぁ....

ガッタス5番手はPK職人まいちん...........正面!?失敗!!

カレ5番手太田彩乃...........成功!!試合終了!

というわけで、carezzaが決勝進出しました。

勝負の世界に「たら」「れば」はないことをわかったうえで言えば、このPK、たぶん10回やったら8回はガッタスが勝ってたと思います。

まいちんがPKを外したのは初めてでしょう。
あさみ、よっすぃ〜だって05年では限りなく100%近くPKを決めたふたりだし。

この3人が3人とも外す確率なんて何%あるのよ!?って話。

それが出たのが今回だったし、カレ最後の彩乃ちゃんのシュートはまいちんがよくやる、ゴール右上隅につきささるいわゆる「絶対取れないコース」でしょ。

こんなの誰も責めれません。

更に言えば、もしこのPKがまだ続けば、ガッタス6人目は多分みうな
カレ6番手は多分、滝ありさちゃん。

さらにガッタスにはまだミキティ柴ちゃんもいるわけで、長引けば長引くほどガッタスの方が有利だったと思うし。

改めてPKの恐さ、不確定さを思い知らされました。

ただ、ガッタスのやろうとしてる方向性は絶対間違って無い。
経験者のドリブル突破に頼るのではなく、全員のパスで切り崩すフットサル。

これが洗練されたチームが、先日スフィア選抜を6-0で葬ったチームでしょ。

ガッタスも今の形が完成され、得点力がつけば、将来、スフィアではどこも手も足も出ない存在になる可能性がある。

最終目標をもっと高いとこにガッタスが置いてるんなら、今は気にせずそのままで行ってほしいですね。

少なくとも一番おもしろい試合をしてたし、進化も見れました。
そしてガッタス vs carezzaはやっぱり抜群に面白かった!

ミスマガの応援席に乱入してこの試合を観戦してたミスマガジン2006の子達も見とれてたらしいんで、この試合w

ただ、残念だったのは、敗北が決定したあと、ガッタスがサポーター席にあいさつしないで帰ろうとしたんですよね。

他のチームでさえ、自分の味方なんてひとりもいないであろう、ガッタス側のスタンドにもわざわざ挨拶に行くのに、肝心のガッタスがそのまま帰るなんて.....

もちろん、まわりのスタッフに注意されて、後から申し訳程度に挨拶に来ましたが....

おいらは先日、庄子・小由里のデビュー戦をもう一回見ようとして、去年の3月大会の映像を見てたんですが、このときのガッタスはめちゃめちゃファンに手を振ってるんですよね。

あの時の気持ちをもう一回思い出してほしいですね。
サポーターだって戦ってるんだから!言うならば、戦友ですよ。

特に今回は、決勝進出チーム以外は閉会式にも出ずに、負けた時点で帰京する。
つまり、もう今日は2度とファンの前に出てこないのはガッタスメンバーも把握してたはずなんで、よけいに挨拶無しで帰りそうになったのは悲しかったですよ。

では、明日はいよいよ決勝のレポです。


今日の1枚

BLUE BLOOD

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