神の見えざる手

昨日までBUBKA野田社長の書き起こしの中で、ぼんやり出てきたのは、現時点では興行的に考えても、ガッタスリザーブに落ちるわけにはいかない、ということ。


おいらがガッタス推しだということを抜きにしても、そこは理解できます。

現状、リザーブリーグは試合の放送もなければ、結果もテロップのみ。

5時間の生中継でもほとんどキャプテン以外の選手が映ることはない。

そんな目にガッタスがあった大会のチケットがさばけるのか、という問題。

間違いなく駒沢なら半分も埋まらないでしょう....


でも、おいらは現状のガッタス人気におんぶにだっこ状態はあんまり健康的じゃないと思ってます。

無責任な「いちファン」としての意見なら、一度くらいガッタスリザーブに落ちるのもアリだと思ってます。

「絶対ガッタスは勝つんだ」と思い込んでいるガッタスの選手・ファンにとっても初心に帰れると思うし、他のチームだってもっともっと自分達も魅力的になる努力をしないといけない、と必死になれるいい機会になると思うし、いろんな意味でチームの枠を超えた一体感というか、そういうものが生まれると思うし。


でも「主催者側」の立場で考えると、まだスフィアリーグ初年度、地上波も付いていない現状で、6ステージしかない興行を、ひとつでも大赤字で落とすことはできない、それもわかります。


だから、各チームとも自分のチームの優勝と同じくらい、優勝チームがどんなチームなのかを気にしてるんだと思います。


開幕戦の決勝はcarezza vs ASAI RED ROSE

この試合前に野田監督はいろんなチームの関係者から
「シャレにならないんで、絶対に勝ってください!!」
って、頼まれたそうです。


こんな風に、まわりがどっちかを応援したり、決勝戦がそれなりのカードになるようにあえて逆ブロックに振ったり、など、なんらかの意図を持ってトーナメントの位置を決める。


ここらへんは戦略として、おいらは、まぁ許せます。

ただ、試合が始まるホイッスルが鳴った瞬間からは「ガチ」で行ってほしいんです。

よけいな八百長は一切いりません。

ガチで戦った結果、ガッタスが一回戦で敗退したり、最悪リザーブに転落するようなことになっても、それも結果なんで、甘んじておいらは受け入れるつもりです。


でも悲しいかな、ガッタスがそういう危機に直面すると、たまぁ〜にですが、「神の見えざる手」が出てくることがあるんですよね。


今回のスフィアリーグ2ndステージで、その見えざる手が見えたのはおいらだけでしょうか?


場面は1回戦、vs 南葛YJシューターズ戦。

リザーブから上がってきたチームということで楽勝かと思われましたが、松原渓ちゃんに、もうひとりの経験者、松本さゆきちゃんがうまくフィットして、なかなかの強豪に仕上がってました。
そして、試合は1回戦からまさかのPKに突入しました。

PKに突入した以上、勝負は五分五分......でも最近ガッタスはPKで連敗中なので潜在的にPKに対する苦手意識が刷り込まれているかも知れないことを考えると、ガッタスが1回戦で敗退する確率は6割くらいあったわけです。

一切の情報も遮断したまま、大会翌日、金曜日の朝に自宅観戦していたおいらは心臓が口から出そうなくらいドキドキでした。


ガッタス1番手はPK職人、里田まいちん。
貫禄のゴール、この人のPK成功連続記録はどこまで続くんでしょうかw


YJ1番手は吉川綾乃ちゃん。
こちらも見事にゴール。
でも、正直、1番手が吉川さんで、しかも成功したのすっごい嫌だったんですよね、実は。


ガッタス2番手は石川梨華ちゃん。
ここ最近のPKは失敗と成功の繰り返し。
今日はどっちかな、なんて思ってたら失敗。
(ちなみに決勝では成功wこの人も華のあるエンターテイナーですよ)


そしてYJ2番手は松本さゆきちゃん。
もう嫌な予感爆発でした!
しかし、彼女のキックはほぼ正面の位置に飛んで失敗...ほっとしました。
(余談ですが、今回もPKが多かったんですが、おいら的、今回のPKのベストシュートはさゆきちゃんの入れ替え戦でのシュート。ボールにカーブ回転をかけて放たれたシュートはサイドネットに突き刺さったんですよね。
これには解説の水内さんもビックリ!サイドですからね。あれは凄かった。)


ガッタス3人目はよっすぃ〜
けっこう1人目にやることが多いよっすぃ〜を3番手に持ってきたのはある意味奇策。
でも実は最近はPKを外すことが多かったんで、内心ドキドキでした......が、今回は中途半端にコースは狙わず、思い切ったトーキック一閃!
勢いの乗ったボールはゴレイロの手を弾き飛ばしてゴールに突き刺さりました。
まさに「気持ち」の、「魂」のこもった一撃でした。
でも、実は、おいらの気持ちは全く晴れませんでした.....

この時、おいらが考えていたことは
「YJも3番手にキャプテンの松原渓ちゃん残してきたな...いやらしい....
渓ちゃんは間違いなく決めるだろうからサドンデスかぁ....
サドンデス行ったら、なんとなくヤバイ気がする......」

なんて思ってる間にYJ3番手がボールをセット....
よく見ると、そこに居たのはかとうはなえちゃん.......


「え!?なんで渓ちゃんじゃないの!?なんで....なんで....」


って思ってる間に辻ちゃんが足でシュートを止めて試合は終わってました...

テレビの中では大盛り上がりのガッタスサポーター席が写ってました。
レポでも「ののスーパーセーブ」「辻ちゃん凄い」なんて言葉に溢れてたあの場面、おいらは何故かすっきりしなくて、たたずんでましたね。


あれでYJは納得できるんだろうか?
せめて3番手にキャプテンが蹴って、それで失敗した方が納得できたはず。

ていうか、いまいちヤル気がないチームでひとり孤軍奮闘して、だんだんチームを戦える集団に変えていった渓ちゃん、いちばんガッタスと戦いたかったであろう彼女がどうしてPKを蹴らなかったのか、全く釈然としませんでした。


「たぶん渓ちゃんは経験者だから、是ちゃんみたいに、過去にPKで嫌な思い出があってトラウマになってるんだ」
「経験者だけどPKだけは死ぬほどヘタなんだ」

適当な理由を自分で勝手に考えて、自分で自分を納得させ終わったぐらいの頃でした...

入れ替え戦で再びPKに臨んだYJ、渓ちゃんが見事なシュートを決め、
「当然よ」というような涼しい顔をしてました....

なんか腑に落ちないのはおいらだけでしょうか......